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お客様様が好き勝手に観た映画を語る ♯2013年

映画

師走です。

 

今年1年を振り返るのが恒例行事。

振り返り方は様々ですが、ここでは今年観た映画を振り返ります。

 

今年はほとんど映画館で映画を観ていません。

 

去年の10月から1年ほどほぼ毎月海外出張へ行っていた影響で、良いのか悪いのかある程度の映画は飛行機の中で観る事ができてしまったり、

お気に入りの映画館がその10月より更に前に閉館して以来映画館そのものと疎遠になってしまったりで、ここ何年かで最も映画を観なかった年です。

記憶もあいまいで去年の映画も混ざっているかもしれませんが、多分今年観た映画を簡単に羅列&ちょっとした感想を書き殴っていきます。

 

映画を観る時や自分の感想との比較して遊ぶ際に参考にでもしてください。

ベタな物差しですが☆の数は琴線に触れた度合。5点満点。

 

アルゴ 

☆☆☆☆

イラン大使館人質事件をアメリカ(CIA)視点で描いた映画。

実際の出来事を元に作られた映画なのでオチは分かっているのですが、ギリギリの心理状態が伝わってきて娯楽映画としてとても楽しめました。

名作グッドウィルハンティングを作ったウチの1人ベン・アフレックは、相方マット・デイモンに反してB級映画要員だの大根だの言われていた記憶がありますがメチャメチャよかったです。

☆を一つ削った理由はアメリカ最高な視点が見え見えないかにもなアメリカ映画だったから。実際に人質事件は起こっていて救出も成功しているのですが、主人公が空港で初めて餓えを目の当たりにした衝撃を描くにも、中東での滞在もスパイとして行動するうえでの緊張感込みでちょっと臭く描きすぎ感があるのが悪意的に感じたからです。考えすぎな所もあると思います。

イラン側が映画の内容に抗議していて我々視点で同じ出来事を描いた映画を作ってやるって言っているようですが、これが楽しみです。

 

レ・ミゼラブル 

☆☆

ミュージカル作品の花形ともいえる作品をミュージカルのノリでまんま映画にしました、的な作品。

面白かったのですが、☆は2つです。

レ・ミゼラブルは私も原作を読んでいますがとにかく長いんです。それを1本の映画にまとめるのは並大抵ではありません。だから歌わせて、駆け足で進めて、激動の時代を表現するとともに短くまとめる。

激動の時代だから俳優の演技も歌も力技で緩急がない。世界のミュージカルがどうなのかはわかりませんが、私が今まで見た事のある日本のミュージカルはみんなこんな感じです。

誰が決めたか分からない正解をただ紋切り型的に力強くやらせて上手か下手か正解か不正解かを問うだけ。ひな型にはまったいかにもなミュージカル映画、悪い意味で正統派で抑揚もなく力押しで息苦しかったです。

俳優は素晴らしかったです。演技は勿論ですが、そうとうトレーニングをしたという謳い文句そのまま歌も相当上手い。でも意地悪に言わせて頂くとそれはミュージカル気質の人達のひな型にはまった上手い正解的でした。

体育会気質で意識高い系の人は大好きだと思います。

自己啓発本とか好きな人も大好きだと思います。

楽しめましたよ?でも息苦しいんです。

 

ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日

☆☆☆

ファンタジー小説が原作のおとぎ話。

おとぎ話はメルヘンなキャラクターを使って実はえげつない事を描いたりしますが、この話もまんまそのノリです。

上映時間は2時間ですが、中だるみもあり2時間も必要?と思うのが正直なところ。物語の内少年とトラがボートの上でただ一緒にいるシーンが多いのでそう感じるのは無理もありません。

内面的な部分を描くと書きましたが、主人公の少年パイ以外のトラを含めたすべての動物はモチーフです。

私は鈍いので初見で見ている最中にオランウータンとトラだけがピンときて、残りの動物は誰だ?と考えながら2回目を見てようやく残りが分かりました。

パイ少年はトラと一緒にボートの上で何を思っていたのか、何と戦っていたのか。そういう内面的葛藤を描く作品です。

 

リンカーン 

☆☆☆

名前だけでも知らない人はいないスティーブン・スピルバーグ映画。

戦争シーンを描かせたらこの人の右に出る人はいないと思っているのですが、南北戦争中の映画ではありますし、戦争シーンもありますが、中身は政治サスペンス。同じスピルバーグ映画で例えるならシンドラーのリストをイメージした方がいいかもしれません。

主演もその映画でシンドラーを演じたリーアム・ニーソンになる話もあったそうですが、ギャングオブニューヨークでギャングオブニューヨークを演じたダニエル・デイ・ルイスリンカーンを演じ、私にとってはダニエル・デイ・ルイスの演技力の高さを楽しむ映画でした。アカデミー主演男優賞をこの演技で受賞したのも納得です。

リンカーンというとゲティスバーグ演説に代表される派手なプレゼンテーションが印象的ですが、この作品ではそれに至るまでの奴隷解放に至るまでの憲法修正を可決させるまでの駆け引きをただひたすら描く作品。リンカーンが戦うのは法の可決だけではなく家庭での問題でも戦います。

大統領の妻として精神的に参っている奥さんは自分の使命に忙しく家族を省みないリンカーンの反動で過保護気味になっており、対する長男は真っ直ぐで正義感が強く母親の心配に対して大統領の息子である自分だけが兵隊として戦争に行けない事に不満を抱えている。

派手なヒーローとして崇められている裏で、地味な苦労と人間臭い部分もあったという裏側を描く映画。

 

ジャンゴ 繋がれざる者

☆☆☆☆

好き嫌いが分かれるっていう表現は非常にバカっぽくて大嫌いなのですが、

間違いなく好き嫌いが分かれるタランティーノ作品。

ギリギリの精神状態で追い詰められた者同士が文字通り命がけで駆け引きする所がタランティーノ作品の真骨頂だと個人的には思っているのですが、

言葉が汚かったり何かと暴力的だったり、駆け引きの割に結局銃でドンパチやりあって乱暴な片づけ方になる辺りが賛否分かれる理由だと思います。

今回の作品はキルビルみたいな感じで主人公の復讐劇を描く分善悪がハッキリしていて、ある意味分かりやすくその分暴力性が高いのでやっぱり好き嫌いは分かれると思います。

そして前置きが長い。作品も長い。

いわゆる黒幕の懐に入って駆け引きするシーンがあるのですが、そこがキャラクター同士的にも演じてる俳優的にも意地の張り合いになっていてその緊迫感が最高に痺れます。最後はドンパチやって乱暴なんですけどね(何

タランティーノ作品は1本見てみるといいと思います。それで嫌いならどれ観ても合わないと思います。私には合っているみたいです。

入門編としてこの作品は割とオススメできます。ただし長いです。そして目を覆いたくなるシーンが一か所あるのでそこでリタイアしてしまう人が居うるのが心配です。でもタランティーノ作品の一番いい(と思っている)所がぴか一なのでオススメです。

 

シュガーラッシュ

☆☆☆

ディズニーのCGアニメ映画。実在するゲームのキャラクターがディズニーのアニメ映画に出るぞ!って話題になった映画。きっと権利関係の交渉とかお金とか大変だったはずですw

実際の所出番はチョイ役でそこを期待する人は完全に肩透かし喰らうと思います。

内容は美女と野獣パターンでカタルシスを描いた作品。

トイストーリーみたいにゲームのキャラクターには感情があってゲームでの立ち位置の様にいいものは常にいいもの、悪者は常に悪者として扱われる社会、悪者に生まれてきたからって少しはいい思いをしたい!という悪者が頑張る映画。

ディズニー映画らしくキャラクターの色分けがはっきりしているのでお約束の展開のオンパレードで内容はお察しです。私はヒロインの女の子がハマったので楽しめました。

 

愛、アムール

☆☆☆☆

フランスの上流階級の老夫婦の話。

ある日奥さんが病で倒れ下半身不随になる。その影響もあってか別の症状まで出たりして、2人の幸せな日常がだんだん崩れていく。

奥さんが病院に入る事を拒む為、色々ありながらも自身も老体であるにも関わらず自分で奥さんを介護して、それまでの日常を保とうする。

不条理をテーマにした話というと私はカフカの変身をいつも思い出すのですが、変身が衝撃的な変化から始まるのに対して、こっちは段々と2人の関係がむしばまれていく過程が何とも悲痛で見ていて注意が逸れる事がありませんでした。

内容は淡々としているので退屈に感じるかもしれませんが、淡々の中に少しずつ変化していく過程がちりばめられているので私は退屈しませんでした。

結末が突然かつ、衝撃的な形でやってくるのが逆に恐ろしい映画でした。

お年を召した方が見たら余計に怖く感じる映画だと思います。

高齢化が進む日本の社会にとっては他人事ではない内容です。

 

藁の盾 

孫を殺された大金持ちが復讐目的でその男に巨額の懸賞金をかける。

警察に自首した犯人の男を護送する事になる。さて、無事護送できるでしょうか?という映画。

何もかもが中途半端でした。

あからさまな設定なんだから物凄い派手なバトルロワイヤルみたいのが開催されるのかと思いきやそうでもなく、日本人らしい内に秘めた狂気が描かれるのかと思いきやそうでもなく、どいつもこいつも何を考えているのか分からないスーパー消化不良映画でした。

思いっきりフィクションな設定ならそのフィクションな設定に乗っかって思いっきりフィクションをやればいいと思うんですよね。

藤原竜也のキャラクターは狂気の塊でいいと思うけど、全然怖くない。

懸賞金をかけたおじいちゃんは10億という懸賞金をかける位なんだからそれ位の執念をみせてもいいのに全然執念が見えてこない。

周りの人間も何に怒っているのかよくわからない若手刑事がいるだけでよくわからない。

人格者のベテラン刑事とタクシーの運転手が出てくるんだけど、そこにギャップが生まれない。

いつもの藤原竜也が見たい人は楽しめるんじゃないですか?

 

終戦のエンペラー

☆☆

難しい映画でした。アメリカ人に向けられた映画という意味では前述したアルゴに似てます。変な恋愛要素が混ざってるのが余計ですがw

すっごい意地悪な言い方をすると戦争に勝ったアメリカが日本を占領するにあたって「天皇陛下どうする?」という事を決める映画。

それで天皇陛下をどうしようかと決める前に天皇陛下ってなんぞやと、日本通の部下にデータを取らせるマッカーサー。データをとってもよくわからない。

データをとる相手は勿論日本人なのですが、アメリカ人が相手とはいえ、そこまで他人事のように語れる?という所。見ていて一気に冷めました。そこどうでもいいんだ、という風に感じてしまったんです。

日本通の部下データをとるついでに、は離れ離れになった日本通になった元である日本人女性とイチャイチャする為にその人を探す。そしたらその人のお父さんにちょっとだけ日本人から見た天皇陛下の事を教えてもらう。

自己啓発のような感じで影響を受けたノリで天皇陛下と面会する。そんな安っぽい印象を持ちました。

昭和天皇を演じた片岡孝太郎さんの演技は凄かったです。

我々日本人は外国人にリップサービスで「日本をリスペクトしています」と言われると喜びますが、

それを映画でやった。そんな感想の域を抜け出せなかったように感じました。

でも俳優は勿論日本人スタッフが制作に携わっているんですよね。

 

JOBS スティーブ・ジョブス

☆☆

2011年に亡くなったAppleの創始者であるスティーブ・ジョブスの半生を描いた映画。

スティーブ・ジョブスの情熱とその過程で生じる半端ない程の摩擦を描く物語。

人の欲求を具現化して売り出す、それも生活に密着するような商品として売り出す、という部分に完璧主義者だったジョブスと当時の技術や技術者や予算の限界などから生じるギャップで様々な対人問題を生じさせたり、抱えたりしたというエピソードは何度も聞いたことがありましたが、

金銭的な部分でのエピソード、ジョブスが守銭奴で狡猾な一面を持っていたエピソードはこの映画で初めて知りました。

その他家庭問題や友情関係を面倒くさく思う一面も垣間見れて、ジョブスのそういった部分についての何故?についてこの映画では語られなかった所が、謎を深めたというか消化不良で終わりました。

本人が既に他界している上本人が当然語りたがらない部分、下手な推測で描くべき部分ではないのは事実なのですが、行間として残すには適度ではない隙間だったように感じます。

結局テーマとして伝えたい事があった作品というよりも、大河ドラマ的に出来事をドラマ仕立てになぞっている辺り、映画というよりもアメリカが作った2時間ドラマを見ている気分でした。

 

魔法少女まどか☆マギカ 新編叛逆の物語

☆☆☆

TV版のまどか☆マギカでのオチに実は続きがあってというお話。

TV版、もしくはその総集編とも言ってもいい劇場版前篇後編、観ている前提でないと理解できない、というか観ていても理解できないというか、文字通りどう理解されても言いように作られているように思います。

TV版でほむらちゃんが魔法少女の契約をした動機が「まどかちゃんに守られる側からまどかちゃんを守る側になりたい」という動機だったはずなので、そういう意味では結局まどかちゃんに守られる側になってしまったTV版でのオチに対して、

手段はどうであれまどかちゃんを守る側になるという目的を達成したほむらちゃんの姿が見られます、ってこれ完全にネタバレですね。

 

 

 

振り返ってみると案外映画を観たように感じます。

いざまとめると長くなって面倒くさいので、小出しにしたいものです。